一般社団法人 災害復旧支援ダッシュ隊

帰ってからの想い

全員が怪我もなく無事に帰りました。
又、後方支援で尽力くださった皆さん本当にありがとうございました。

災害時のボランティアのあり方

与良正男のボランティアへの考えが記載されていました。
「『やりたい人』が、『できること』を『やれるだけ』やる。復興支援などと大きく構えず、こんな時だから皆で力を合わせる。
本来すべきことを今こそ行うべきだと思う」
その通りではないでしょうか?
年寄りだから何もできないのではなく、『できること』を『やれるだけ』を実践すれば良いのです。

 

私は、これまで「土砂の搬出」や「畳の運び出し」、などの作業の手伝いをすることが、災害救援のメインだと思って来ました。
しかし、当たり前のことなのですが、「どこで誰が困っているのかを把握すること」
を含めた災害状況の把握というのが、実は最も大切な災害救援ではないでしょうか?。
いくらたくさんのボランティアを集めても、どこで作業をするのが、最も求められているのかということが把握できていなければ、
せっかくの労力を無駄にすることになりかねません。
今回の現地での取りまとめをされていた方々もそれをして来たからこそ、ニーズ表からボランティア派遣が可能だったのです。

危機管理の面からは、災害時に誰がどんな対応を行うかということをシミュレートしておく必要を痛切に感じています。
私はネットで見つけた”石巻ダッシュ”でゴールデンウィーク中に宮城県の石巻市に行きました。
この企画をされた松見歯科診療所がNPO法人”め組JAPAN”を通して被災地に行ってきました。
個人では到底行けなかったでしょう。

まだまだ被災地でボランティアは必要とされますが、現在の勢いが途絶えていくことが懸念されています。
又、継続的にボランティアは必要だと感じています。

GW期間中には約8万人の方々が様々なボランティアに参加したのです。
活動の結果から思うに1軒の泥出しだけで5~6名編成でまる一日を要します。
8万人全てが泥出しとしても1万3千軒しか出来ていないのです。
被災され、津波で泥出しが必要な家屋は一体何軒在るのでしょか?

ただ、帰って来てからメディアでは
「GW期間中に8万人強のボランティアが入ったので、泥出しに関してはほぼ終わりました」。
ほぼってどの位なの?
何パーセント?
残っているのは何軒?
“ほぼ”と言う抽象的な表現を使う事自体が、現地の状況を把握せずに伝えている事になります。
私は声を大ににして言います「現地に入らず電話だけで取材をしているメディアは情報発信をするな」。
って、これはボランティアセンターの方が地震発生直後の状態を話してくれての感想です。

現地でのボランティアが決して全てではないですが、
「被災地ボランティア大学生に単位・・・文部科学省が通知」
(http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110404-OYT1T00238.htm)というニュースにあるように、
こうした社会としてボランティアを促進しバックアップするシステム作りは必要だと思います。
例え最初は単位目的でボランティアに参加した学生でも、被災地の現場に立ってみたら必ず何かを感じ、何らかの意識が芽生えるはずです。
実際に学生で無い社会人や、私のように中年層・高齢層でも意識が変わっています。
夏休みまでに学生が現地へボランティア活動に行き易い仕組みを政府レベル(文部科学省)考えて欲しいです。

ダッシュ隊員のりこちゃんは自分の大学の学生を集めて被災地の現状と現地ボランティアの必要性をアピールするとの事です。
そして、学生参加のボランティアバスを企画しています。
何とかこの企画を成功させて挙げたいです。
ダッシュ隊に参加した事だけでの行動では無いでしょうが、こう言った学生が多く出てくる事を期待しています。
バスを出すとなると、最低でもバスのチャーター料・高速代等を考えると150万円は必要です。
それを支援する企業・行政・団体・個人が出てくる事を切に望みます。
(例:バスチャーターの補助など)
他にも夏休み被災者の子供達を招待しようとの企画も進んでいるようです。
(例:阿波踊りへの招待など)
若い力に期待を込めて、これを読んでいる皆さん協力をお願いします。

かと言う私は、夏の休暇を利用して再度現地に行く予定をしています。
(グループ又は個人かは未定)

今回の”石巻ダッシュ”でお世話して頂いた”め組JAPAN”さんと事前連携を取ってから
現地での活動時間を優先させた日程を考えたいと思っています

 

また、今回の活動のなかで参考になる部分があります。
泥出しに行った先で、おばあさんの話をじっくりと時間を掛けて聞いてあげたのを他のダッシュ隊員から聞きました。
これは、心の中に宿っている不安感を聞き出してあげる事が出来ます。
実際の作業を中断してでも良いのです。  心のケアは大切な事です。
する事は一杯あります。
本当に与良正男の言葉の通り『やりたい人』が、『できること』を『やれるだけ』やる。

 

最後にもう一点、
今回の被災地は東北です。
その前には、新潟中越地震・普賢岳噴火・作用(台風での水害)・阪神淡路大地震等々どこでどんな災害が発生するか
予想できません。
もしかしたら、明日は自分が被災者になるかもしれません。
その時はボランティアを受ける側になってしますのです。
受ける側になったとした時にどう受け入れるかは、今の活動が受け入れ方を変えるのではないかと思っています。

私の住む、○○市の社会福祉協議会ホームページで災害支援関係のNPO法人を検索してビックリです。
カテゴリーは災害復旧・支援になってはいるものの、調べると高齢者介護や地域清掃・地域活性等で私が思っている
団体は存在していない事に気がつきました。
あれば、そこにボランティア登録しようと思ったのですが・・・・
冒頭の参加までの日記に記しているように、やはり受動姿勢になるのは当たり前なのかもしれません。
ボランティアセンターでは職員等を他のしと共同で派遣しているとは記載していますが、一般のボランティアに関しては能動的な活動が私には見出せませんでした。
夏の現地行きを前に6月になったら、年間でのボランティア保険の加入をしに社会福祉協議会へ行くので確かめようと思っています。

一人でも多くの人に被災地の現状を見て感じて欲しいです。
その為の行動を開始します。

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2011.05.06更新